11月の誕生石として知られる「トパーズ」。
その透明感あふれる美しさは、まるで秋が深まる空気を一粒に閉じ込めたような不思議な輝きを放ちます。
古くからさまざまな文化や伝承で大切にされてきたこの宝石には、「石言葉」という形で多彩なメッセージが宿っているのをご存知でしょうか?
この記事ではそのトパーズの石言葉について、意味もわかりやすく解説していきます。
トパーズの石言葉
- 友情
- 希望
- 潔白
- 誠実
- 成功
- 友愛
- 繁栄
- 純粋
トパーズの石言葉の意味をわかりやすく解説
1. 友情
トパーズは、まるで友人と穏やかな午後を過ごすような温かさを感じさせる誕生石です。
そのため「友情」という石言葉がつけられています。
透き通る輝きは、人と人との関係を透明で誠実なものに育てる力があると考えられ、ギスギスしがちな人間関係に、ほっとするような緩衝材を差し込んでくれます。
2. 希望
トパーズは、光を内部で美しく反射し、まるで小さな太陽を内包しているかのように見えることから「希望」の象徴とされます。
その輝きは、これから先の道に差し込む光明を表しているかのよう。
受験や就職活動など、新しい一歩を踏み出す場面で、この石を身につけてみると、ほんのり背中を押してくれるかもしれません。
3. 潔白
透明度の高いトパーズは、まるで心の曇りが晴れた時に見えるクリアな世界を思わせます。
そのピュアな光沢から「潔白」という石言葉が生まれました。
不正や裏表のない人間性を求めるとき、あるいは潔い決断をしたいとき、この石を見ることで、自分自身の内なる正直さを再確認できるでしょう。
4. 誠実
トパーズは古代より「真実を照らす石」として愛されてきました。
その背景には、宝石自体の硬度や強度、そして抜群の透明感があります。
多面的なカットを受けてもその輝きを失わないように、困難な状況下でも信念を貫き、正直であることを貫く姿勢が「誠実」という言葉に昇華されています。
5. 成功
成功は、それまでの努力や誠実さの積み重ねによって初めて掴めるもの。
トパーズの「成功」という石言葉は、単なる結果だけでなく、そこに至るまでのプロセスをも内包しています。
多面的な輝きは「様々な角度からのアプローチ」を意味し、問題解決の糸口を見つけ、最終的に望む結果へとたどり着くための象徴的な輝きなのです。
6. 友愛
「友情」と似ていますが、「友愛」はより広がりをもった愛情表現です。
トパーズの透き通った輝きは、家族、パートナー、同僚、さらには世界中の人々へと広がる心のつながりを表します。
利害関係を超えて人々を結びつける無垢な「愛」が、トパーズに詰め込まれています。
7. 繁栄
繊細な光を放つトパーズには、物事が豊かに花開く「繁栄」の意味合いも込められています。
古代の人々は、キラキラと輝くトパーズが財宝や豊かな収穫を象徴すると考えました。
目標達成やビジネス拡大など、飛躍を求めるシーンで身につければ、運気を呼び込むお守りとして機能するかもしれません。
8. 純粋
透明感と結晶構造が整ったトパーズは、まるで何ものにも染まらない「純粋」な存在。
その純度がもたらす世界観は、汚れなき心や本質を見抜く力を象徴しています。
自分自身の中にある純粋な思いを再確認したいとき、この石がその手助けをしてくれるでしょう。
トパーズの石言葉の意味は海外と日本で違う?
日本では、トパーズは秋から冬にかけての季節を彩る11月の誕生石として親しまれ、上述した「友情」「希望」「潔白」など、人間関係や心の清らかさ、成功をサポートするイメージが強くあります。
しかし、海外ではまた別の視点からトパーズが評価され、石言葉も異なる傾向があるのです。
海外でのトパーズの石言葉の意味
海外に目を向けると、トパーズには「知性」や「洞察」、さらには「勇気」などの意味が与えられることがあります。
古代ギリシャやローマでは、トパーズは「視力や直感力を高める石」と信じられ、困難に立ち向かう「勇気の象徴」ともされていました。
つまり、日本での「清らかさ」「友情」といった穏やかな印象に対し、海外ではもう少し能動的でパワフルな意味合いが強調される傾向があります。
とはいえ、世界を超えて共通しているのは「ポジティブさ」や「前向きな力」を秘めた石であるということ。
違いを楽しみながら、自分に合った意味を見つけるのも、トパーズを味わう醍醐味といえるでしょう。
11月の誕生石「トパーズ」とは?
11月の誕生石「トパーズ」。
トパーズは、石英(水晶)より少し硬いケイ酸塩鉱物です。
和名では黄玉(おうぎょく)という呼び名が付いています。
トパーズの名前の由来
航海技術が発達してなかった時代には、常に深い霧に包まれたトパズィオス島にたどり着く事が困難でした。
ギリシャ語の「捜し求める」という意味の「トパズィオス」「Topazos」に由来して島の名前がつき、その見つけにくい島でとれた宝石ということから、そのまま「トパーズ」と名づけられたとされています。
また、サンスクリット語で「火」を意味する「tapas」から由来しているという説もあります。
正しくはどちらから由来しているのか、現時点でもわかっていません。
11月の誕生石「トパーズ」の歴史
トパーズは紅海のトパズィオス島(現在はザバルガット/英名セントジョーンズ島)で、紀元前から採掘されていたといわれるほど、古い歴史があります。
大昔にアラビアの海賊たちがこの島に難破し、たまたま見つけたのが始まりだそうです。
その後、中世の十字軍によって欧州にもたらされ、キリスト教の儀式にトパーズは多く使用されました。
また近代では、イギリスのビクトリア女王が、ルビー、サファイア、オパールなどとともにトパーズを愛用したことが知られています。
これは豆知識ですがヨーロッパには
イギリス人は海水色のアクアマリンを好み、スぺイン人は黄色のトパーズを愛する
という格言があるそうです。
11月の誕生石「トパーズ」の特徴
トパーズには変わった特徴があり、タイプが以下の2種類に分けられます。
- OHタイプ(天然インペリアルトパーズ)
- Fタイプ(天然トパーズ)
OHタイプ(天然インペリアルトパーズ)
水酸基を多く含むOHタイプのトパーズは「シェリーカラー(シェリー酒色)」と呼ばれている価値の高い宝石です。
このトパーズは
- ブラジル産のインペリアルトパーズ
- アフガニスタン産の天然ピンクインペリアル
のことを指しています。
ただし、アフガニスタン産は退色が危惧されることと、極めて産出量が少ない為に市場で見ることは滅多にありません。
Fタイプ(天然トパーズ)
フッ素が優勢なFタイプのトパーズは、放射線処理によって様々な彩りを与えられるのが特徴的です。
一般的に無色トパーズに青色の段階的な濃度の変化を与えた宝石のことを指しています。
これは人工的なトリートメント処理によって、緑色、油色(黄に赤みを帯びた透き通るような色)などのバリエーションが揃います。
無処理状態では、薄茶色、淡水色、無色となり、内包物の混入が少なく、透明度の高い結晶が見られます。
11月の誕生石「トパーズ」の種類
※トパーズ(黄玉)の種類については、以下の記事でさらに詳しくまとめています。
↓
11月の誕生石「トパーズ」の種類をまとめました!【画像付き】
11月の誕生石「トパーズ」の色について
トパーズの色は1つではなく複数あります。
- 透明
- ピンク
- シェリー色(赤みがかったオレンジ)
- ワインレッド
- 青色
- 黄色
- 茶褐色
- 青みがかった茶色
- 緑色
- 薄いグレー
カラーバリエーション豊富にありますが、これらの色の中には、人が加熱処理したことにより生み出した色も含まれます。
これは、自然がやり残したことを人間が補足しているという考え方から認められているのです。
豆知識ですが、誕生石のネックレスで使用されるトパーズの多くはブルートパーズです💡
11月の誕生石「トパーズ」の原産地
トパーズは世界中から産出されています。
トパーズの原産地として、以下のようにたくさんの国が挙げられます。
- アメリカ(ユタ州)
- ロシア
- アフガニスタン
- スリランカ
- チェコ
- ドイツ
- ノルウェー
- パキスタン
- イタリア
- スウェーデン
- ブラジル
- メキシコ
- オーストラリア
- ナイジェリア
- 日本
日本では
- 岐阜県恵那郡
- 苗木地方
- 滋賀県大津市
- 田上山
などが有名なトパーズの産地です。
最後に
トパーズには、「友情」「希望」「潔白」「誠実」「成功」「友愛」「繁栄」「純粋」という、まるで人生の応援団がずらりと並んだかのような石言葉が詰まっています。
その起源には、輝きや透明感、さらには古くから続く伝承や文化的背景があり、海外と日本でニュアンスが異なるところもトパーズの面白いポイントです。
日常において、背中をそっと押してくれる存在が欲しいと感じたら、トパーズをそっと手に取ってみるのはいかがでしょうか。
11月生まれでなくとも、その透明な輝きと豊かな意味合いは、あなたの心を少しだけ軽くしてくれるかもしれません。
小さな宝石が放つ大きなメッセージを感じて、心の旅へ出発してみてください。
※トパーズ(黄玉)のネックレスはシアーズの誕生石ネックレスがおすすめです。
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