ルビー(紅玉)とは?7月の誕生石?どれが正しい?
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」。
宝石の中でも特に価値があるものとされる、「貴石」と呼ばれる中のひとつ、それがルビーです。
また、世界の4大宝石と言われるなかにも含まれており、その名は世界中に知られています。
目次
ルビー(紅玉)は7月の誕生石?どれが正しい?
ルビー(紅玉)は7月の誕生石です。
しかし7月の誕生石はルビー(紅玉)以外にもあります。
そのためどれが正しいのか迷う方も多いようです。
■日本の誕生石一覧
- 1月の誕生石
「ガーネット(柘榴石)」 - 2月の誕生石
「アメジスト(紫水晶)」
「クリソベリル・キャッツ・アイ」 - 3月の誕生石
「コーラル(珊瑚)」
「アクアマリン(藍玉)」
「ブラッドストーン」
「アイオライト」 - 4月の誕生石
「ダイヤモンド(金剛石)」
「モルガナイト」 - 5月の誕生石
「エメラルド(翠玉)」
「ジェイダイト(翡翠)」 - 6月の誕生石
「真珠(パール)」
「ムーンストーン(月長石)」
「アレキサンドライト」 - 7月の誕生石
「ルビー(紅玉)」
「スフェーン」 - 8月の誕生石
「ぺリドット(橄欖石)」
「サードオニックス(紅縞瑪瑙)」
「スピネル」 - 9月の誕生石
「サファイア(青玉)」
「クンツァイト」 - 10月の誕生石
「オパール(蛋白石)」
「トルマリン(電気石)」 - 11月の誕生石
「トパーズ(黄玉)」
「シトリン(黄水晶)」 - 12月の誕生石
「ターコイズ(トルコ石)」
「ラピスラズリ(瑠璃)」
「タンザナイト」
「ジルコン」
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の石言葉とは?
ルビー(紅玉)には以下の4つの石言葉が付けられています。
- 情熱(じょうねつ)
- 勇気(ゆうき)
- 仁愛(じんあい)
- 威厳(いげん)
ルビーの赤い色をイメージする言葉が付けられているのでしょう。
誕生石の石言葉の意味からも、恋愛での成功を願いルビーのネックレスを購入する方も多いそうです。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の意味
ルビーは、コランダムという酸化アルミニウム(Al2O3)の結晶からなる鉱物です。
もともと結晶は無色透明で、結晶に組みこまれる不純物イオンにより石がさまざまな色へ変化します。
実は、色が違うだけで鉱物的には「サファイア」と「ルビー」は同じものなのです。
また、ルビーはモース硬度9.0なので、ダイヤモンドの次に硬い石です。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の鉱物学情報
- 組成→Al2O3
- 鉱物名→コランダム
- 結晶系→六方晶系
- 色→赤
- 光沢→ガラス光沢
- モース硬度→9.0
- 比重→3.99~4.05
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の名前の由来
ルビーという言葉は、ラテン語の赤を意味する「ruber」に由来しています。
古代インドでは「ラトナラジュ」と呼ばれており、これは宝石の王者という意味で呼ばれていました。
和名の「紅玉」は見た目のまま、赤い玉(赤い宝石)という意味で名前がつけられました。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」はどうして赤くなるの?
ルビー(紅玉)の元となるコランダムは基本的に無色透明で、そのままでは宝石として用いられることはほとんどありません。
1%程度の微量のクロムを不純物として含むことにより、赤く輝くルビーへと生まれ変わるのです!!
このクロムを含む量が0.1%となるとピンク色になり、ルビーとは鑑定されず、ピンクサファイアとなります。
それだけ微妙な量によってルビーが誕生しているのですから、希少と言われるのがよくわかります。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の色
ルビーは赤色の宝石です。
赤色と言っても一括りではなく、3つのカラーに分けられています。
「ピジョン・ブラッド」とは?
ピジョン・ブラッドは日本語に訳すと「鳩の血の色」です。
やや濃色の赤で内側からテリがあり、最高級のルビーの色と言われています。
紫外線に対して発光する性質が強く、黒みの原因になる鉄の不純物が少ないのが特長です。
主にミャンマーで産出されています。
「ビーフ・ブラッド」とは?
「ビーフ・ブラッド」は日本語に訳すと「牛の血の色」です。
透明度は落ち、やや黒みを帯びた赤色のルビーのことを指していて、紫外線に対して発光する性質は弱いです。
主にタイで産出されています。
「チェリー・ピンク」とは?
「チェリー・ピンク」はその名の通りさくらんぼのように明るい色調で、ピンクに近いような透明度の高いものを指しています。
主に、スリランカやベトナムで産出されています。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の産出量
ルビーは他の宝石と比べて大変希少で高価なものです。
■4大宝石の年間産出量
- ダイヤモンド:1500万カラット
- サファイア:2000万カラット
- エメラルド:300万カラット
- ルビー:50万カラット
ルビーは他の宝石と比べて桁違いの少なさです。
その希少性からルビー(紅玉)は、世界で最も高価なジェムストーン(天然石)のひとつとされています。
ニューヨークのサザビーズで1998年10月に売買された16カラットのルビーには、なんと363万ドルの値がつきました!!
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の原産地
ルビー(紅玉)の主な産地は以下の地域です。
- ミャンマー
- タイ
- スリランカ
- マダガスカル
- タンザニア
- ケニア
- ベトナム
- カンボジア
- アフガニスタン
- パキスタン
- インド
- ロシア
- 中国
- コロンビア
- ネパール
- モザンビーク
このようにルビー(紅玉)は世界各国で産出されていました。
なかでも、過去何世紀かにわたってミャンマーのMogok Valley(モゴック谷)で採られるものは、無処理のままでも透明感があり、美しい結晶であると有名でした。
しかし、現在は採りすぎたためか枯渇状態にあるようです。
1990年代よりミャンマー中部のMongHsu(モンスー)という地域でも産出されるようになり、今では世界をリードするルビー産地になっています。
7月の誕生石「ルビー(紅玉)」の知っておきたい豆知識
ルビー(紅玉)の多くは人工処理が行われています。
中でも熱処理は頻繁に行われます。
一般的には1,800℃でルビーを加熱し、ルビー(紅玉)の中にある紫や青の色合いを飛ばして、赤色を際立たせる作業です。
また、ルビーの内外にある非常に小さな傷には、オイルをしみこませることで光沢や透明度が改善される含浸処理が行われたり、穴や目立つ傷があった場合にはガラスなどを用いて修復するガラス充填処理が行われます。
ちなみに、宝石を綺麗に保つために超音波洗浄を用いる場合がありますが、含浸処理によってコーティングされたオイルが崩れてしまう可能性があるため、コーティングされているものには超音波洗浄がオススメできません。