6月の誕生石として知られる「真珠(パール)」。
その輝きは、まるで夜明け前の空気に浮かぶ一滴の朝露のように、清らかで凛とした美しさを放っています。

そんな真珠には、さまざまな「石言葉」が存在します。

古今東西、人々は真珠の持つ特有の神秘性や気品から、数多くの象徴的な意味を見出してきました。

ここでは、真珠の石言葉をわかりやすくまとめ、なぜそのような意味が紡がれてきたのか、さらに海外との違いについても解説していきます。 

真珠(パール)の石言葉一覧

  • 健康
  • 長寿
  • 純粋無垢
  • 純潔
  • 円満
  • 完成

 

こうして並べてみると、真珠はまるで「人生の品質保証書」のような、豊かな意味を内包していることがわかります。

真珠(パール)の石言葉の意味をわかりやすく解説

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それではここからは、「なぜ」これらの石言葉が真珠に付されているのかを紐解いていきましょう。

「健康」「長寿」

真珠は貝の体内で長い時間をかけて生成されます。

その過程は、まるで自然がゆっくりと「健やかな生命」をはぐくむように見えます。

昔から海は生命の源とされ、その海から生まれる真珠は健康や長寿をもたらす存在として人々に受け入れられてきました。

真珠を身につけることで、「自分の中の活力や生命力がみずみずしく維持される」というイメージが投影されているのです。

 

「富」

深い海の底から採取される貴重な宝石である真珠は、歴史的に王侯貴族たちが愛し、権力や財力のシンボルでありました。

真珠の艶やかな光沢は、そのまま富や繁栄のメタファーとされ、「豊かな暮らし」や「成功への導き」を表すとされてきたのです。

 

「純粋無垢」「純潔」

真珠の持つあの独特な白く透き通った光は、清廉さや純白のドレスを纏う花嫁を連想させます。

汚れなき輝きを放つ真珠は、人々に「清らかな心」や「生まれたままの純粋さ」を思い起こさせるため、純潔や純粋無垢の象徴とされたのでしょう。

 

「円満」「完成」

真珠は“丸い”形状が基本であり、その完璧な丸みは「完成された美」を体現しています。

欠けるところのない丸は、円満さ、調和、美しさの完成形を示しています。

まるで人生における目標を達成し、人間関係が円満に回っている状態を、真珠の優美な曲線がそっと映し出すかのようです。

 

真珠(パール)の石言葉の意味は海外と日本で違う?

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さて、私たちは「真珠=純潔・清らか」といったイメージを無意識に感じていますが、これは日本だけでなく海外でも広く共有されている部分があります。

しかし、文化や歴史、宗教観の違いから、真珠に込められる石言葉のニュアンスや重点が異なることもあります。

 

日本では、穏やかで和やかな円満さや、純粋で清々しい人柄を象徴する意味合いが強調されてきました。

一方、海外の文化では、その歴史的背景から「富」や「権威」、さらには「涙」や「悲しみ」といった、もう少しドラマティックな意味が付与されている場合もあります。

海外での真珠(パール)の石言葉の意味

欧米圏をはじめとした海外では、真珠は「神秘」「愛」「知恵」といった多様なシンボルとして語られることがあります。

  • 愛と結婚:古代ローマでは真珠は愛の女神ヴィーナスに捧げられ、結婚生活を支えるお守りとして大切にされてきました。
  • 知恵と経験:古代中国やアラブの伝承では、真珠は経験を重ねて熟成された「知恵」や「洞察力」の象徴と見なされていました。
  • 涙と悲しみ:一方でヨーロッパの一部文化圏では、真珠の形状や輝きが「涙」を想起させるとして、悲しみや別離を連想することもありました。そのため、結婚式に真珠を贈ることを避ける地域もあったと言われています。

このように、真珠は海を渡るごとにさまざまな物語を背負い、その地独特の感性によって意味付けられてきたのです。

 

6月の誕生石「真珠(パール)」とは?

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6月の誕生石、真珠(パール)。

 

真珠(パール)とは、貝の体内で生成される宝石のことです。

このように、生物が関与して形成される固体無機物質に対してつけられる呼称を、生体鉱物(バイオミネラル)と呼びます。

 

自然界において、自然発生する天然パールもありますが、数は極めて少なく、現在市場で流通しているものの多くは養殖された真珠がほとんどです。

6月の誕生石「真珠(パール)」の歴史

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真珠(パール)の歴史は古く、エジプトでは紀元前3200年頃には既に存在したとされています。

宝飾品としてや、砕いて化粧品、薬の原料、または顔料の素材として使用されるようになったのは、その後の時代と言われています。

 

クレオパトラが美容の為に「真珠を酢に溶かして飲んでいた?!」と伝えられているのは有名な話ですよね。

 

日本においても、700年代以降の書物である日本書紀や古事記に真珠に関する記述が見られ、万葉集には真珠を詠み込んだ歌56首も含まれるほど珍重されていました。

 

最後に

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6月の誕生石「真珠(パール)」は、海という大きな揺りかごの中で長い年月をかけて育まれ、唯一無二の気品を放つ天然のジュエリーです。


その清廉な輝きには、「健康」や「長寿」、「富」、「純粋無垢」、「純潔」、「円満」、「完成」といった、多面的な美徳が込められています。

さらに、その意味づけは日本と海外で微妙に異なり、愛や知恵、あるいは涙といった物語性が加わることで、真珠はより豊かなシンボルとして世界中の人々を魅了してきました。

 

あなたがもし、真珠を身に着けるとき、その白くまばゆい光を感じながら、その中に込められた数千年分の伝承や想いにふと思いをはせてみてください。

きっと、その一粒はあなたの内面をさらに優雅に、豊かに輝かせてくれることでしょう。